たとえば,パワーポイントの3D機能を使うと,こんな(↓)図が簡単に描けます。
ちょっとマニアックな記事ですが,パワーポイントで作図するときに,これを知っているとちょっと便利なTIPSを5つほど書いてみます!
注:ここでの解説は,Microsoft Powerpoint Office365にもとづいて書いています。そのため,旧バージョンでは機能しないこともあります。
その1.スライドのサイズは「A4横」にする
パワーポイントでは「デザイン」→「スライドのサイズ」で,「標準」か「ワイド画面」を選ぶのが普通ですが,作図するときには「ユーザ設定のスライド画面」を選び,「A4横」など大きめの用紙を選択したほうがよいでしょう。もちろん「A4横」でないといけないわけではないですが,このサイズで図を描いてから,別ソフトに張り込むと,解像度がちょうどいいように思います。
その2.図形機能を使いこなす
「挿入」→「図形」には,たくさんの図形が用意されています。この図形機能の基本的な使い方については,パワポでデザインさんの「PowerPointでよく使う図形オブジェクトの作り方と編集方法」の説明が丁寧なので参考になります。基本的な図形機能の使い方については,このパワポでデザインさんの説明を見てください。
https://power-point-design.com/ppt-operation/how-to-create-and-edit-graphic-objects/
ここでは,とっても便利な線の描き方2種(図の①,②)を紹介します。
①の機能を使うと,なめらかな曲線が自由に描けます。作りたい曲線のイメージに沿って,順にクリックしていくだけでなめらなか曲線になります。開曲線のまま描き終わりたいときにはエスケープ(ESC)キーを押します。クリックしていって,最初にクリックした描き始めた地点まで戻ると自動的に閉曲線になり,内部が塗りつぶされます。
②の機能を使うと,クリック地点とクリック地点が直線で結ばれます(ドラッグするととマウスの軌跡が線になります)。SHIFTキーを押すと,始点から45度刻みで角度が変化しますので,きっちりとした図を描くときには便利です。①と同じようにエスケープ(ESC)キーを押せば開曲線,最初の描き始め地点まで戻ると閉曲線になり,内部が塗りつぶされます。
その3.図形の合成機能とグラデーションを使う
ちょっと複雑な図形を描くときには,図形を合成すると便利です。下の図の①は,楕円,長方形,楕円の3つの図形です(長方形が背面に回っています)。真ん中の長方形と下の楕円を選択して,「図形の書式」→「図形の結合」→「接合」すると,②のように円筒になります。
※ 円筒を描くだけであれば,図形機能の中に円筒を描く機能もあります。
上の楕円と,下の合成した図形それぞれに,「図形の書式」→「図形の塗りつぶし」→「グラデーション」で影をつけると,内部が空洞の円筒が描けます。
下の図は,「図形の書式」→「図形の結合」→「切り出し」を行った例です。①は,円の左上に正方形を置いています。これに「切り出し」を適用すると,②のように3つのパーツに別れます。
その4.3D機能を使う
「図形の書式」→「図形の効果」→「3-D回転」を使うと,簡単に3D図形が描けます。①を水平方向に,②を垂直方向に3D回転させ,組み合わせると③のような図形になります。
ただ,3D回転はメニューがたくさんあって,どれを使えばいいのかとても迷います。慣れないうちは「平行投影」の一番上の段(左2つが垂直方向,右2つが水平方向)を試してみて,不満ならそのほかを試してみるというのが良いのではないかと思います。
その5.図をファイルに書き出す
ワードなどに貼り付けるのであれば,パワーポイント上でコピー,ワードで貼り付けをすればいいので,ごく簡単です。しかし,ブログに貼り付けるときなどは,画像ファイルにして取り込む必要があります。そのときには,図形を選択してから右クリックし,「図として保存」すれば,簡単に画像ファイルとして書き出されます。
終わりに
どうでしたでしょうか。これまで描くのに苦労していた凝った図が,パワーポイントでとっても簡単にできる(こともある)のに驚かれているのではないでしょうか。
「挿入」メニューには上記のほか,「オンライン画像」「スクリーンショット」「アイコン」「3Dモデル」「SmartArt」など,魅力的な機能がたくさん含まれています。ときどき遊んでみるのもいいのではないでしょうか。